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工夫事例(指導案)
研究成果・課題
道徳的な問題の葛藤場面を取り上げ、登場人物の取るべき行動について、多面的・多角的に考察することを通して、道徳的価値の理解を深めるための指導過程の工夫。
問題を解決する場面で即興的な役割演技を取り入れ、道徳的価値を実現することの難しさを乗り越えて実践につなげられるための指導方法の工夫。
カテゴリー
工夫事例(指導案)
いじめ問題に関する
授業実践
道徳教育の推進体制
「道徳の時間」の評価
家庭や地域との連携
障害者理解に関する資料
高等学校を含む資料
授業で使える郷土教材
実践研究事例
第3学年 道徳学習指導案
都道府県
熊本県熊本市
学校名
学年
中学校3年生
先進事例
読み物教材の登場人物への
自我関与が中心の学習
問題解決的な学習
道徳的行為に関する
体験的な学習
その他
主題名
本当の友情
内容項目
B:友情、信頼 C:遵法精神、公徳心
教材名
期末テスト
出典
自作教材
奥野康成
提供元
熊本市教育委員会
作成
ねらい
集団や社会のルールを尊重することの大切さに気付き、友情を大切にしながらも、ルールを守ることができる判断力を養う。
主題設定の理由
指導の工夫
主題設定の理由
( 1 ) ねらいとする価値
社会の中にはさまざまなルールやマナーがあり、それを守ることで、社会の秩序や利益が保たれ、安全で気持ちの良い生活を送ることができる。しかし、生徒たちは社会や学校のルールやマナーを「守るべきだ」と考えながらも、個々の欲や情を優先してしまうことがある。些細なルールであれば無視しようとする傾向もあるが、誰もがそのような気持ちになれば社会は軽薄で混乱したものになってしまう。
また、法律のように罰があるからきまりを守るというものもある。しかし、社会や学校のマナーやルールには、そういった厳格な罰がない場合も少なくない。
さらに、友情や愛情といった、人が社会生活を営む上で不可欠な感情と天秤にかけなければらない事態も存在する。そういった場面においてどのような判断をすることが正しいのか。一人一人が社会の利益を守ることで、社会全体によい影響があるのだという考えをもとにした、基本的モラルや倫理観を育成したいと考える。
この資料の大きなねらいは、集団や社会のルールを尊重することの大切さに気付き、友情を大切にしながらも、ルールを守ることができる判断力を養うことである。主人公と友人の立場から公徳心と友情の葛藤問題に取り組み、それを解決する仕方を適切に判断する力を養うことである。
ややもすると、面倒なことにはかかわりたくないと考える生徒もいる中で、公徳心をしっかりもち、相手の心情にも配慮しつつ、きちんと注意できるようになることが大切であると考える。
( 2 ) 生徒の実態(在籍38人)
社会の中で守るべききまりやマナーについては、生徒たちも頭では理解している。しかし実際に、自分ではなく社会全体の利益を優先させなければならない場面に直面したときに、正しい判断ができる生徒は少ない。
その要因としては、社会全体の利益を優先することの良さを実感するような体験の少なさが挙げられる。また、友人関係が絡んできて、問題解決がより難しくなることもある。
これから3年生は、義務教育最終学年として進路選択をするという大きな責任が生じてくる。
そのため、この時期にしっかりとした規範意識を身に付けさせ、よりよい学校生活を送ろうとする意識の向上を図りたいと考えた。
( 3 ) 資料観
この資料は、友人の健太がカンニングするのを目撃してしまった主人公の勇樹が、先生に報告すべきか、それとも黙っておくべきかで葛藤するものである。勇樹が葛藤する心情について考え、友情のあり方とカンニングの是非の両方について考えることができる。
この問題場面では、健太との友情だけ考えて先生に告げ口をせず、見なかったことにしてしまえば、誰も嫌な思いをすることなく穏便に済ませることができるかもしれない。しかし、そうやって自他を欺く行為をすることが、本当に自分や友人のためになるのか、今後よりよく生きることにつながるのかを深く考えられるようにしたい。
また、友情と公徳心の葛藤を感じさせることから、それでもその選択から逃げずに、正しい判断をすることの大切さについても考えさせたい。友情と公徳心は決して矛盾するものではなく、よりよい友情を保つために相手に注意することも大事であることに気づかせたい。
ルールは集団全体のためにあるものであり、個人的感情で、それを破ってしまうことが繰り返されると、社会が成り立たなくなる。逆にルールを守ることは個人の権利を守ることにもつながり。さらには誰もが気持ちよく生活できることを実感させ、ルールを守ることの大切さや生き方について考えさせたい。
( 4 ) 指導観
生徒の実態をふまえ、ねらいを達成するために、指導に当たっては次のように工夫していく。
①導入の段階
○導入時に、本時のテーマに迫る価値の確認をする。
②展開前段の段階
○資料は内容を理解しやすいように短くし、さらに場面が想像しやすいように挿絵を活用する。
○板書に「カンニングを見てしまった主人公はどうするべきか」を分類して表示する。また、それぞれの判断の決め手となった価値の判断基準を明確にする。
③展開後段の段階
○思考の場面では、ペアトーク、グループトーク、クラストーク等を取り入れ、道徳性の異なる生徒同士(意図的な班編成)をできるだけたくさん交流させ(協同学習)、思考を深める。
○発表の場面では、ホワイトボード紙を使用し、思考の可視化を図る。
○自分の考えをもたせ、それを集団の中で表現させ、互いの良さを感じ合えるような学習展開を意識して行う。
④終末の段階
○自分の考えを書いたり発表したりしやすいように、班での話し合いを活発にして、誰でも自由に発言できる支持的風土作りをしていく。
( 5 ) 人権教育の視点
○全員で協力することの意義を確認し、仕事の役割分担を確実に行うようにする。
○多様な意見を学び、自分と異なる意見も受け入れられるような支持的風土作りをする。
道徳的な問題の葛藤場面を取り上げ、登場人物の取るべき行動について、多面的・多角的に考察することを通して、道徳的価値の理解を深めるための指導過程の工夫。
問題を解決する場面で即興的な役割演技を取り入れ、道徳的価値を実現することの難しさを乗り越えて実践につなげられるための指導方法の工夫。
カテゴリー
道徳科における
指導上の工夫事例
いじめ問題に関する
事例等
道徳教育の推進体制
「道徳の時間」の評価
家庭や地域との連携
障害者理解に関する資料
高等学校を含む資料
その他特集
(映像など)
実践研究事例
第3学年 道徳学習指導案
都道府県
熊本県熊本市
学校名
学年
中学校3年生
先進事例
読み物教材の登場人物への
自我関与が中心の学習
問題解決的な学習
道徳的行為に関する
体験的な学習
その他
主題名
本当の友情
内容項目
B:友情、信頼 C:遵法精神、公徳心
教材名
期末テスト
出典
自作教材
奥野康成
提供元
熊本市教育委員会
作成
研究成果
研究課題
工夫事例
いじめ問題
推進体制
評価
連携
障害者理解
高等学校
その他
工夫事例
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