文部科学省では、「特別の教科 道徳」の趣旨の実現を図るため、「考え、議論する道徳」の授業づくりの参考となる映像資料等を提供し、学校の取組を全力で支援します。
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授業映像
「考え、議論する道徳」の授業づくりの参考となる工夫のポイントを、実際の授業の映像と授業者へのインタビューを通して紹介します。
校内研修において「自分ならばこういう工夫をする」といったことを話し合うなど、様々にご活用ください。
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- 学年
- 小学校第4学年
- 内容項目
- A 正直、誠実
- 教材名
- あかいセミ(「新訂 新しいどうとく」東京書籍)
- 教材の概要
- 主人公は、店で赤い消しゴムを盗んでしまったことで、どんどん悪い人間になっていくことを感じていく。その後、母親に打ち明け、店に謝りに行く。盗んだ赤い消しゴムのことがずっと気になり続けた主人公が、夜もなかなか眠れなくなった状況や謝りに行くまでの状況を自分との関わりで考え、偽りなく正直に生きることのよさや快適さについての感じ方や考え方を深める教材。
- 指導のポイント
- ・事前の実態調査を踏まえ、子供がいつも自分の心に正直で誠実に、明るい心をもってのびのびと生活する大切さやよさについて考える授業
・導入ではICTを活用してアンケート内容を共有したり、終末では自分自身を振り返りながら、これからの自分について考えたりすることを通して、子供が自己の生き方についての考えを深める授業
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- 学年
- 小学校第6学年
- 内容項目
- D 生命の尊さ
- 教材名
- 命の重さはみな同じ(「新訂 新しい道徳」東京書籍)
- 教材の概要
- 様々な理由で飼い主を失った動物たちを育てる施設に、瀕死の犬が捨てられる。施設の代表は安楽死を勧める獣医を説得し犬を引き取る。犬を必死で助けようとする施設長の姿から「生きとし生けるもの全ての命の重さはみな同じ」という生命を救い守り抜こうとする人間の姿の尊さや、精一杯生きようとする犬の姿から、生き抜こうとする命の強さや素晴らしさについて考える教材。
- 指導のポイント
- ・ペアや小グループで話し合ったりハンドサインを用いたりして、発問に対して子供たちが自分の考えを主体的に表現するための工夫を取り入れた授業
・ICT端末でポジショニング機能を用いて自分や他者の考えを確認したり比較したりすることを通して、子供が自己の生き方についての考えを深める授業
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- 学年
- 中学校第1学年
- 内容項目
- A 主として自分自身に関すること
真理の探究、創造
- 教材名
- 留さんのボギー(兵庫県道徳副読本)
- 教材の概要
- 不利な状況に置かれても自分の揺るぎない信念を持って行動する主人公の姿を描いている。
正々堂々とフェアプレーを貫いた主人公姿から、真実を貫き,理想の実現をめざす生き方について考える。
- 指導のポイント
- 不利な状況におかれた主人公の心情をあらわした生徒の「心情円盤」を手掛かりとして,教師が生徒に発問と問い返しを行うことを通して、生徒の多面的・多角的な思考を促したり、自分事として考え深めさせたりする授業。
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- 学年
- 中学校第2学年
- 内容項目
- C 主として集団や社会との関わりに関すること
社会参画、公共の精神
- 教材名
- すべての人に読書の楽しさを(埼玉県道徳教育教材集)
- 教材の概要
- 病気になり突然視力を失い仕事も辞めざるを得なかった主人公が、視覚障害者の仲間に支えられながら自立した生活を取り戻し、さらに学び直して職業に就くことで社会の一員として社会貢献をしていこうとする姿が描かれている。主人公の姿から、よりよい社会の実現をめざして前向きに生きようとする原動力について考える。
- 指導のポイント
- 困難な状況にあっても、周囲の人たちに支えられながら自立し,さらに図書館職員として同じ境遇にある人たちを手助けしようとする主人公の原動力を,キャリア教育などの体験活動と関連させながら多面的・多角的に考えさせる授業。
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- 学年
- 中学校第3学年
- 内容項目
- D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
よりよく生きる喜び
- 教材名
- 世界を動かした美(日本文教出版)
- 教材の概要
- オードリー・ヘップバーンは、世界を代表する俳優であったが、人生の後半には多くの時間をユニセフでの仕事に捧げる波乱万丈な人生が描かれている。
これまでの名声を手放してまでも、世界中で苦しむ子供への援助活動に献身するオードリーの誇りある生き方から、人間がよりよく生きるためにどうあるべきかを考える。
- 指導のポイント
- ねらいに迫るための構造化された発問によって,生徒の多様な考えや気付きを引き出すとともに,生徒の考えや気付きを基に,生徒同士が対話をしながら学び合い,考えを深める授業
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- 学年
- 小学校第6学年
- 内容項目
- A 主として自分自身に関すること
善悪の判断、自律、自由と責任
- 教材名
- うばわれた自由
- 教材の概要
- 王子である立場を利用して勝手気ままに振る舞うジェラールは、森の番人であるガリューからの忠告に腹を立て、彼を牢に入れてしまう。
その後、内乱によりジェラール自身が囚われの身となり、これまでの自身の行いを振り返る。
本教材を通して、自由に伴う自己責任の大きさに気付くとともに、自由についての考えを深めていく。
- 指導のポイント
- 事前アンケートや思考ツールを活用し、自由とはどのようなことなのか多面的・多角的に考えていく授業。
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- 学年
- 小学校第6学年
- 内容項目
- B 主として人との関わりに関すること 相互理解、寛容
- 教材名
- ブランコ乗りとピエロ
- 教材の概要
- ピエロがリーダーを務めるサーカス団に、空中ブランコ乗りの得意なサムが、他国の大きなサーカス団から招かれてやってくる。そのサムは、スター気取りでピエロの言うことも聞かずに、自分勝手な行動をとり、大王が観覧に来た時には、自分の持ち時間も守らずに演技をし、人気を独り占めにする。大王の前で演技を披露する機会を失ったピエロや団員はサムに腹を立てるが、誰よりも真摯に演技に向き合っていることに気付いたピエロは、サムを受け入れる。人に広い心で接して、自分と異なる立場や考えを受け入れることの大切さについて深く考える。
- 指導のポイント
- 教材の登場人物のそれぞれの立場に立ち、ICT端末を効果的に活用しながら、学級の児童の考えの傾向を確認しながら、相互理解について考える授業