文部科学省では、「特別の教科 道徳」の趣旨の実現を図るため、「考え、議論する道徳」の授業づくりの参考となる映像資料等を提供し、学校の取組を全力で支援します。
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授業映像
「考え、議論する道徳」の授業づくりの参考となる工夫のポイントを、実際の授業の映像と授業者へのインタビューを通して紹介します。
校内研修において「自分ならばこういう工夫をする」といったことを話し合うなど、様々にご活用ください。
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- 学年
- 小学校第2学年
- 内容項目
- A 主として自分自身に関すること
節度、節制
- 教材名
- どうして ないてるの(日本文教出版)
- 教材の概要
- 算数の教科書と国語の教科書、自由帳の視点で、持ち主である主人公「みっちゃん」に対する思いが描かれている。「みっちゃん」ははじめ、これらの物を大切に使っていたが、途中で落書きをかき始める。算数の教科書の「かけるさん」と国語の教科書の「ふみよさん」は、落書きに対しておこっている。しかし自由帳の「らくちゃん」は、絵で満たされたページに満足し、もっとかいてほしいと笑っている。「かけるさん」はそれを聞いて、「らくちゃんはそれでいいかもしれないが、ぼくは嫌だ」と泣きながら訴える。立場の違いによって感じ方が違うことを、擬人化された身近な物の気持ちになって考えることで、物の価値を理解した上で、今までの生活を振り返り、物の本来の使い方を守り、物を大切にしていこうとする態度を育てる。
- 指導のポイント
- ICT端末を効果的に活用し、大切にしている持ち物に込められた思いについて語り合いながら、自分との関わりで考えを深める授業
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- 学年
- 小学校第3学年
- 内容項目
- C 主として集団や社会との関わりに関すること
伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度
- 教材名
- 心をつないだ合言葉(学研教育みらい)
- 教材の概要
- 主人公の「ちひろ」は、お父さんと阪神淡路大震災を振り返り、みんなが不安な思いをしている中、ファイトの言葉が合言葉になったことや、神戸の町が、店も開いていない、信号もついていない中、物の取り合いや交通事故がなかったこと、もう一度明るい町を取り戻すためにみんなが心を一つにしたことを知る。「ちひろ」は、お父さんから「この町が好きか」と聞かれ、たくさんの人の顔を思い浮かべ、「住めば住むほど、もっと好きになると思う」と答える。なぜ「ちひろ」は、町をもっと好きになろうと思ったのか問い、郷土を愛することについて考える。
- 指導のポイント
- 各教科等と同じような学習過程を意図し、他教科等との関連を図りながら、児童が郷土を愛することや地域に関わること等の問題意識をもって話し合い、考えを深める授業
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- 学年
- 小学校第4学年
- 内容項目
- B 主として人との関わりに関すること
親切、思いやり
- 教材名
- 心と心のあく手(わたしたちの道徳)
- 教材の概要
- 主人公の「ぼく」は学校の帰りに大きな荷物を持ったおばあさんと出会い、「荷物、持ちます」と声をかけるが、断られてしまう。その後、歩く練習をしているというおばあさんの事情を知り、数日後、再びおばあさんに会った「ぼく」は、そっと見守ることに決める。家にたどり着いたおばあさんの顔を見て、「ぼく」は「心と心のあく手」をしたような気がした。ふたたびおばあさんと会った「ぼく」の気持ちを自分との関わりで考えることで、本当に親切について考える。
- 指導のポイント
- ICT端末を効果的に活用し、自分の思いを伝えたり、相手の考えを受け入れたりしながら、本当の親切とはどのようなものなのかを深く考える授業